Boy's fragment:1

映画



独立少年合唱団 日本/緒方明
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◆ストーリー◆
1970年代のとある北の町。
道夫は、父親を亡くし山の中の全寮制中学校「独立学院」に
転校することになった。
吃音症の道夫は転校初日から同級生たちによるいじめを受ける。
「ど・どもり」という同級生たちの声の嵐が寄宿舎を包む。
毛布で頭を覆ってみても消えることのない悪魔の合唱。
そこから道夫を救ってくれたのは、この日の朝、
偶然音楽室で出会った美しい面立ちをした康夫という
少年の天使のようなソプラノだった。
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邦画でイチオシの映画です。
すごく綺麗に少年同士の友情(私はこれぞ少年愛!と思いました)が
表現されているのではないでしょうか?
この映画に出てくる少年の年齢は15歳。
少年から青年に代わる小さな小さな第一歩。
”夏休み”で何かが変わってしまった友人。
その姿を見て、自分でも何かよく解らない感情に戸惑う少年達。
?声がわり?
この、普通なら成長の一過程として流されてしまう出来事が、
とても重要なのです。
それまで少年が持っていた残酷さ故の美しさ
(外面ではなく、内面的な)が、段々と薄れて行くのです。
大人に近付くに連れ、それまでの美しさが失われて行ってしまう喪失感・・・
ただ、この作品はそのまま色褪せて行くのではなく
最後にもう一度、色を与えてくれます。

最後の最後、声変わりの残酷さを思い知らされます。
見ていてとても辛いです。





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